ストレスチェックを実施するにあたって、事務負担の軽減は担当者の皆さまにとって常に気になる問題ではないでしょうか。厚生労働省が提供する無料版のプログラムを活用する場合でも、対象者の登録、データの保管など、運用にはどうしても多くの手間がかかってしまいます。
こうした実務を効率化し、本来の目的であるメンタルヘルスケアや職場環境改善に注力するためには、外部委託先が提供する便利なストレスチェックシステムの活用が欠かせません。今回は、システム導入によって得られる具体的なメリットや、自社に最適な機能を見極めるためのポイントをご紹介します。
ストレスチェックシステム導入のメリット
ストレスチェックの運用において、システム化の最大の目的は「事務負担の軽減」だけでなく、「データの有効活用」との両立にあります。手作業による運用と比較して、システム導入には具体的に以下のようなメリットがあります。
- 事務工程の自動化: 従業員情報のインポートから受検勧奨(未受検者への催促)、5年間のデータ保存までを自動化し、担当者の工数を大幅に削減できます。
- 秘匿性の確保: 弊社のシステムのような第三者のプラットフォームを介することで、従業員の「会社に回答内容を直接見られるのではないか」という心理的ハードルを軽減でき、受検率の向上や正直な回答が期待できます。
- 即時的な分析: 集計後、ボタン一つで部署別の集団分析レポートを作成できるため、課題のある職場を迅速に特定し、職場環境改善の施策へスムーズにつなげることが可能です。
このように、ストレスチェックの意義を最大化するためには自社の働き方に合った機能を備えたシステムを慎重に選定することが重要です。
紙(マークシート)とWEB併用の重要性
システムを選定する際、見落としがちなのが「従業員ごとの受検環境の格差」です。IT環境が整ったオフィスワーク中心の企業であればWEB完結で問題ありませんが、現場を持つ企業では「紙(マークシート)」との併用が受検率確保のカギとなります。
受検率について明確な基準はありませんが、2022年の厚生労働省調査では「実際に受検した労働者の割合が約8割を超える事業場は 77.5%」といった結果になっています。集団分析の信頼性を担保するには、最低80パーセント以上を確保するのが望ましいでしょう。
工場や店舗などの現場で働く従業員、あるいは共用PCしかない環境では、WEB受検が大きな負担となり、受検率が低下する傾向があります。一人ひとりの従業員がストレスなく回答できるよう、WEBと紙をシームレスに併用できるシステムを選ぶことが、実効性の高いストレスチェックを行うための必須条件といえます。
多言語対応など自社に合う機能の見極め方
ダイバーシティが進むなか、外国人従業員を抱える事業場では「言語の壁」への対応も不可欠です。日本語に不慣れな従業員に対し母国語で受検できる環境を整えることは、回答の質を向上させ、正しいセルフケアを促すうえで極めて重要です。
- 多言語版質問票の有無: 英語、中国語、ベトナム語、ポルトガル語など、自社の従業員の国籍に合わせた言語がシステムおよびマークシートの両方で用意されているか確認します。
- バリアフリー対応: 漢字の読み書きに不安がある従業員向けに、フリガナ(ルビ)付きの質問票を選択できる機能も、受検率を底上げする有効な手段となります。
自社の現場の実態(PC普及率、従業員の国籍構成)をそのうえで棚卸しし、それらを網羅できる機能を備えたシステムを絞り込むことが、失敗しない選定の第一歩です。
【事例】トオカツフーズ株式会社:紙とWEBの併用・多言語対応で約6,000名の受検を効率化
中食惣菜や調理麺などの製造を手がけるトオカツフーズ株式会社では、約6,000名の従業員を対象とした大規模なストレスチェックにおいて、多様な働き方と国籍に配慮したシステム運用を実現しています。
- 課題: 製造現場で働く従業員が多く、一人1台のPC環境がないことに加え、多数の外国人従業員が在籍していました。日本語のみのWEB受検では、受検率の低下や内容の誤認が生じる恐れがありました。
- 解決策: 弊社の「ソシキスイッチ ストレスチェック」を導入。事務系部署はWEB受検、現場スタッフは紙(マークシート)受検という併用体制を構築しました。また、外国人従業員向けに、8言語に対応した外国語版質問票を活用しました。
- 成果: 多様な受検環境を整えたことで、大規模実施でありながらスムーズな運用が可能となりました。外国人従業員も母国語で自身のストレス状態を正確に把握できるようになり、属性を問わない全社的なメンタルヘルスケアの基盤を築いています。
<参考記事>導入事例:トオカツフーズ株式会社
まとめ:自社の働き方に合ったシステム選びが成功の鍵
ストレスチェックを意義あるものにするためには、単に安さやWEB完結のシステムを選ぶのではなく、現場の受検環境や国籍の多様性を考慮し、「すべての従業員が無理なく回答できる機能(紙併用や多言語対応など)」を備えたシステムを選ぶことが重要です。
弊社の『ストレスチェックPRO』は主要な機能を網羅したシステムとなっておりますので、よろしければご検討ください。